UK周辺で気付いた言葉(続)
きのうの記事の続きのあれやこれや。
- ILEI {=i-lo-e-i}:これは[Internacia Ligo de Esperantistaj Instruistoj:title=Internacia Ligo de Esperantistaj Instruistoj]の略なのだが、わたしや日本の関係者は略語を「ilei(イレイ)」と呼んでいる。UEA会長のR.Corsettiがこれを「iloei(イロエイ)」と呼んでいた。どのくらいこの呼び方がふつうなのか、まだ分からない。
- DVD {=do-vo-do}:これはkompakta disko(CD)のKD{=ko-do}よりも会場でよく聞いた。もちろん、DVDのこと。決して一語のdovodoにならずに「dovodo'(ドヴォド)」といった感じになる。
- hejmpaĝo 対 retejo /「ホームページ」対「ウェブサイト」:ある講演のはじめで、よくhejmpaĝo/ホームページ というが、正しくは retejo/ウェブサイトのことだ」というのを聞いた。日本と同じ状況だとわかった。専門家は、ある「ウェブサイト」の中でも入り口にあたるページをさして「ホームページ」というが、皆はよく全体をさして「ホームページ」といってしまう、というもの。日本だけの状況ではないようだ。
UK周辺で気付いた言葉
フィレンツェの世界エスペラント大会で1週間エスペラントを聞いたり読んだりしている際に気が付いた表現から。
- "Homoj!"/「皆さん」:直訳すると「人々」だが、遠足で人を集めるのによくイタリア人エスペランチストが使っていた。いままで、こういうときには Ĉiuj! , Gesinjoroj! などがあったが、あまり Homoj! は聞かなかったと思う。
- aŭskultiloまたは kap-aŭskultilo/受話器 または ヘッドホン:遠足で博物館にいったときに、その説明を聞く機械。地元の通訳がそばにいるエスペラントのhelpanto(という名の引率者)に伝え、そのhelpanto がマイクでエスペラントに約して話す。それがこの受信機に到達して、イヤホンで聞く仕組み。十数人の団体ごとに一つの周波数をわりあててあるらしい。なお、頭記のほか、aŭdiloという言い方も聞いた。
- daŭrigebla evoluo または daŭropova evoluo/持続可能な発展(あるいは開発):今年の世界エスペラント大会のテーマは、「Lingvoj, kulturoj kaj edukado al daŭrigebla evoluo/持続可能な発展にむけた言語、文化、教育」であったが、最終的な大会宣言においては、daŭropova と文言が変わった。daŭri(「続く」という自動詞)が可能、というほうが、daŭrigi(「続ける」という他動詞)の受身が可能、という表現にかったようだ。ちなみに、最近出た「エスペラント日本語辞典」ではdaŭrigebla と daŭripovaの両方がでていて、ほぼ同義、としてある。
世界大会と辞書について
●辞書紹介の時間
少し前に書いた2テーマを合わせた報告:第91回世界エスペラント大会の中で、その年に出た新刊を著者が宣伝かたがた自分で紹介する「著者の半時間(auxtora duonhoro)という番組がある。そこで、「エスペラント日本語辞典」の話をした。内容は、エス文ブログ:http://sibazyun.cocolog-nifty.com/sibazyun/ 参照。
●フィレンツェ大会紹介ブログ
日本人参加者のブログで、本大会を紹介しているのは、私のほかに、Jas さんのhttp://blog.livedoor.jp/d0y0b_yas/ 。ここでは彼がCxe-metodo 講師をしている話が載っている。ほかに日本にいてこちらの紹介しているもの:http://blog.goo.ne.jp/esperakira/e/f176a96642caa506000ea9e799241eb8 もある。
今後の大会など
第91回世界大会に出ていて、いろいろと、公式・非公式の話がはいってくる中で、大会関係では。。。
- 2007年の世界青年大会(IJK)がベトナム、世界大会(UK)が日本は決まっているが、Internacia Ligo de Esperantaj Instruistoj (ILEI)の大会(Konferenco)も日本、UK後の8月11-19日にとなった。会場は、埼玉県の嵐山(らんざん)、今年のJEIのセミナーをやったところである。そして、ILEIの2008年の大会は、初めてアフリカ大陸に渡り、ベナン(Benino)と決まった。
- 一方、世界大会の2008年は、うわさ通り、オランダのロッテルダム。ここはUEAの本部がある町である。理由としては、UEA創立(1908)の百年目ということ。2009年の世界大会は、まだ(今大会中には)決まらないが、有力視されているのがポーランドである。これは、1859年のザメンホフ誕生の150年記念になる。ほかの候補地もあるようだが。
『エスペラント日本語辞典』(付録より)
すっかりごぶさたしました。
日本エスペラント学会から「エスペラント日本語辞典」が出ました。ここでは、その「付録」のうちの2つについて述べたいと思います。
●「主な略語一覧」
辞書の本文にも略語が収録されていますが、それも含め、さらにそれ以外の略語も含めて紹介してあります。
特徴の一つは、適宜「用例」も載っていることでしょう。atm に je la 10-a atm とあるのは、日本語の「午前10時」にひかれて je atm 10-a とはしない、ということを示しています。もう一つは、エスペラント文のなかでもつかわれる、国際的なとりきめの略語がイタリックの見出し語で示されていることです。たとえば、単位のkW とか、書籍のISBN とかです。
●「主な国名一覧」
この特徴の一つは、最近のエスペラント誌などでも見られる国名、通貨名のISOコードが示されていることでしょう。たとえば、日本に対するJP は、メールアドレスの最後にもあらわれるし、オリンピックなどでは、日本がJPNと3文字で表されます。日本円に対してはJPYが使われます。なお、ユーロが入って、だいぶ通貨の種類はへりました。