クリスマス・新年、そして夕方のあいさつ
世間では英語圏のアメリカで「クリスマス」という語を入れたあいさつの是非が問題となったりしている。ここで、まわりのエスペラントのブログやメーリングリストでのあいさつをながめてみたい。
- Gajan Kristnaskon kaj Bonan Novjaron! ・・・これは典型的な「楽しいクリスマスと良い新年を」にあたる表現。キリスト教徒ではない人(で日本人でない人)が言っていたので、まあ標準的な言い方でしょう。
- Agrablajn Festotagojn! ・・・これがアメリカで最近はやっているかと聞く「Happy Holidays」にあたる言い方か。クリスマスから新年までが休暇の期間となる。もっとも、北半球の話しだろう。オーストラリアでは「夏期休暇」がもっと長く続いている。
- Same mi
- Reciproke ・・・これらは、メーリングリストに見られた「では私からも」といった、簡単にあいさつをかわす例。
ところで、Bonan Novjaron ないし Feliĉan Novjaron はいつ言えるか、という話題があった。これは、日本語にすると「良いお年を」という、新年前にするあいさつにも、「あけましておめでとう」という、新年になってから(まだ新年といえる内に)するあいさつにもあたる、といえる。実は、
- Bonan Vesperon!
というあいさつも、ふつう「今晩は」と訳されるが、夕方にあったときにはその通りであるものの、夕方に(まだ夕方が続いているときに)別れる際にもいう。これはもともとの意味 Mi esperas al vi bonan vesperon! を考えるとなっとくがいく。「良い夕方をお持ちください」というのは、持つべき「良い夕方」が過ぎ去っていないときにいうものになる。だから、
-Ĝis revido, bonan vesperon! ・・・さようなら、今晩もよろしく、
といった感じになる。
(すみません、この主旨のこと、いくつかのブログのコメントに書いたので、何回か読む方がいると思います)
もとの話題にもどると、キリスト教徒以外では、たとえばイスラム圏で
といったり、今でも旧暦で正月をいわう中国や韓国の人に、旧正月にむけて
- Feliĉan Novjaron
といったり、ということがある。こうやって、西洋キリスト教圏だけのあいさつからぬけでたコミュニティを形成していくのか、と思う。