乳、天の川、LAKTO

 あるとき、日本の規格ではアイスクリーム/glaciaĵo において、乳脂肪分/lakta graso が3%未満のものは「ラクトアイス」と称すると聞いて、エスペランチストとしては苦笑を禁じえなかった。ご存知のように「牛乳、乳」がlakto (ラクト)なのだ。この日本での命名は、「乳糖=ラクトース/laktozo」あたりから来ているらしいが、ほとんど植物性脂肪/vegetala grasoとのことである。これを聞いて、「それでは、大豆たんぱくで作った人工肉はヴィアンド *1と呼ぼうか」などと憎まれ口をたたいたものだった。laktoと同語源の語にレタス/laktuko があるが、もともと、切ると白い乳のような液が出てくることからの命名だそうだ。

天の川

 ところで、Lakta Vojo, 直訳すると「乳の道」とは「天の川」のことである。星が集まって白く見えることから来た名前である。しかし、なんとなく真っ暗な空に星がきらきらという感じにはならない。これなら「銀河/galaksio」の方が感じが出ている。もっとも、このgalaksioという語の語源は、中にlakがあるように、やはり「乳」だそうである。ところで、天の川と銀河の違いは?銀河は「アンドロメダ銀河/andromeda galaksio」のように大宇宙にはいっぱいあって、その内の、わが太陽系/La sunsistemoが属している銀河が天の川ということになっている。

*1:viando=食肉