ウィルス=viruso(2分野で)

 もともと日本語では「ビールス」がふつうだったが、最近はすっかり「ウィルス」になってしまった。エスペラントではviruso。医学分野の語だったが、最近はコンピュータ関連でもみかける。次のように使う。

医学分野のウイルス

  • viruso de birdogripo / 鳥インフルエンザのウィルス
  • vakcino kontraŭ viruso / 抗ウィルスワクチン
  • La viruso infektis la kokojn. / そのウィルスが鶏に感染した。

コンピュータ分野のウィルス

  • viruso kaŝita en la aldonaĵo de retpoŝto / メールの添付ファイルに隠れていたウィルス
  • vakcino kontraŭ viruso / 抗ウィルスワクチン
  • La viruso infektis la kompuilon. / そのウィルスがパソコンに感染した。

Esperanto.4733

 ところで、けしからんことに、エスペランチストコンピュータウィルスを作ったということがあるらしい。1997年*1に発見された、4733バイトの長さからなるウィルスで、Vindozo/ウィンドウズ だけでなくMako/マッキントッシュMAC)にも感染することで有名になった。エスペラントの発表日である7月26日に

Never mind your culture / Ne gravas via kulturo,
Esperanto will go beyond it / Esperanto preterpasos gxin;
(日本語訳:
あなたの文化なんて関係ない,
エスペラントはそれを越して行くよ)

で始まる10行の英語・エスペラント対訳の詞をパソコン画面に出すことだという。
そのため、この作者はエスペランチストだと言われている。だいたいコンピュータ・ウィルスの名前は当局がつける(ウィルス作成者がつけるのではない)が、このメッセージのおかげで、「エスペラント・ウィルス」という名前を頂戴してしまった。悪い奴もいるものだ。

*1:最初の投稿で1977年と誤っていたのを修正した。[01/28]